要望に答え続ければ、技術は絶える事が無い。
ということは、自分に要望を与え続ける自己であれば良い。
よく、作品で何をしたいか?みたいな問いがあるけれど、一つ一つの制作毎にはそれほど大きな要望が生まれにくい。
たとえば「山に登りたい」という意識があったとして、それに向かう一歩一歩に対して右足出したい、左足出したいと考えるだろうか?
「左足出したい」という感覚が「山の頂上」という先とリンクするには結構飛躍があるのではないか?
一点一点ではこんな構図にしたいとか、こんな絵の具の感覚にしたいという細かな方向性があって、しかし、その先には良い作品を造って良い空間と関係性を結んだ状態で見てみたいような漠然とした目標がある。