以前、登山家の山野井泰氏夫妻が自身の指まで失った登山に対して、「自分の持てる技術を全て使って生きて帰ることが出来たので、大変素晴らしい登山だった。」という様な内容の話しをしていた。
自分のフルパワーを使って切り抜けられた喜びという物がある。
たった一つの空間やたった1点の作品だけれど、その中に自分の持てる沢山の技術と経験と選択をつぎ込む。
制作中は海に沈んでいるかのように深い所で手の届くところを判断するしか無いのだけれど、いつかその行為の先に浮上できる感じ。
まぁ、本当に命がけの登山とはレベルが違うだろうけど。
絵では死なない。・・・あんまり。