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2007年 09月 30日

展示の場

通常、美術作品の展示状況はホワイトキューブに近い状態である。
作品によって、考え方によって色々あるにしても、新しく出来上がる美術館等の展示場がその考え方に基づいている事は確かであろう。

ホワイトキューブは、空間に要素(色彩とか構造物とか歴史の重みや味とか)が無く、かつ明るいと言うのが前提条件として挙げられる。
程度の差こそあれ、ある程度その方向に向かっているというのが現状である。

今回僕が作品を展示する「寄井座」はそれらの要素と全く逆の方向にある。
歴史があり、劣化が激しく、要素が多く、かつ暗い。
大正築のトタン張り。毎日箒で掃いても次から次へと土壁が落ちてくる。
天井一面が劇場当時に設置された商店街店舗広告で埋められている。
照明ナシ、外光を取り入れる窓も天井高約5mに対して1,7mの所までしかない。

全てが僕の基準としていた物と逆の方向にある空間で、絵画で、1ヶ月強の時間で、何が出来るのですかね。。
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by uchiumiinfo | 2007-09-30 23:59
2007年 09月 29日

快適な気候は短い

急な寒さで驚く。
いつも通りハーフパンツでスクーターに乗ったらビックリする。

寒さを生かして広範囲に水彩の面積を置く。
乾きが早いとムラ無く塗り上げるのが難しい。
絵の具をちょっとづつ調合して造り、どこに色を置くか数時間考えて一気に行く。
常に小走りの作業なので、焦るし、暑くなる。
小さな布で色確認をしていたのだが、広範囲塗ってみるとかなり印象の違う色になる。
やはり、面積によって与えられる印象は大きく違う。

寄井座の片方に荒れた畑があり、その中は植物が複雑に入り乱れているのだが、窓から見える植物群の景色は鮮やかすぎて、この状況で何が出来るんだろうと毎日思う。
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by uchiumiinfo | 2007-09-29 23:59
2007年 09月 28日

表紙に鳥を崩して描いた絵が載ったフリーペーパーを拾い読みしていて、こんな感じの絵は描きたくないなぁと思って考えたこと。

例えば抽象的に花とか事物を描く事は、脳の要因。
理解とか解釈とか認知とかそんな物を揺らす様な、行動(理解、認知)の余暇、遊び、許容量の振幅みたいな所をよりどころに観たり描いたりするのだと思うのだが、僕が観たいのは、環境的な要因。状況とか眼の部分で美しい物をみたいのよ。
木が適当に生えるのと同じ様な外的要因。

紛れも無く僕が描くのだけれど、産み出すと言うよりも元に返す様な感じ。
何を言っているか解らないな。。

僕の絵を描く構造がそういう物に近づけるような(似ている)感じがする。。違うか。

絵の具と言うもの自体が自然の産物というか、自然の要素であり得る。
でも、自然物の中で最も操作性の高い物である。。と言う感じ。
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by uchiumiinfo | 2007-09-28 23:59
2007年 09月 27日

同列

神山は自然が美しい所です。
こんなに美しい風景下で何ができるのかね。
風景と絵画(美術)は違うとも観られるが、眼に写る色としては同列とも言える。
対峙しようとしてしまったら自分の矮小さが見えるだけ。
絵を描く事が前提で、どう立ち居振舞おう。
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by uchiumiinfo | 2007-09-27 23:59
2007年 09月 26日

english

毎日のように英語を使用しているが、何となく通じる。
お互い想像力と電子辞書を使えばかなり長い会話も可能。

ヴォーン(アメリカ)の英語は聞き易い。
エマ(イギリス)の英語は少し難しい。でも、地域の先生なので辛抱強く聞いてくれる。
セルマ(トルコ)の英語はもう解らない。
当たり前だが地域差があるのね。
地元のおばちゃんの阿波弁もかなり難解だから仕方ない。

会話は自分から話すことが一番簡単で、聴く、会話するは難しい。
当たり前の事だけど実感した。
話し上手は聞き上手。
電話で会話は末期的。
精進します。
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by uchiumiinfo | 2007-09-26 23:59
2007年 09月 25日

意義

寄井座には1日多いときには10人以上の人が来る。
出来得る限り対応や会話をする。

絵画は筆をおいた終了点を観るものであるのだが、作品が出来上がるまでに行程があることは確かで、それを経験する事自体はとても有意義な事だと思う。
絵画作品自体は2秒で観る物でも、それが出来上がるまでに何百時間を費やされる。
作品は時間で見るものでは無いけれども、「そう言う物がある」ということ自体が知られたらそれで良いのかもしれない。

美術の無い国で少しだけ美術の話をするのも面白い。
少しづつみんなで浸透させてゆくしか無いから。

絵の描き方って色々あるなとつくづく思う。
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by uchiumiinfo | 2007-09-25 23:59
2007年 09月 24日

影響

よくレジデンスに2ヶ月滞在した成果(影響)という言い方をするが、実際、到着から制作をスタートさせるまでは数日しか無い。
僕の作品は1点にある程度時間がかかるので、到着後即、展示場所決定→展示場所計測→パネルの大きさ、位置の割り出し→パネル制作となる。
そこまでの行程で滞在する神山町自体が影響することは無い。

何かの影響を受け、即それを反射で返すのは難しい。
僕が四国にきてすぐに「うまいうどんを作る」と言ったり大阪で「うまいたこ焼きを食べさせる」と言ったらそれは単に「かぶれ」の様な気がする。
挑戦や経験として受け入れる事は重要だけれど、それを「影響」として消化するのはとても長い時間がかかるものだとおもう。
僕が今阿波弁を使うわけにはいかない。
それは失礼すぎる。

それよりも、僕は今僕が持つスキルで、今までの僕の制作をする事で、どうしても変わってしまう所が影響なのではないかと思う。
自分の描いてきた物をレジデンス中に練磨させること。
その行程で起こる差異が例え小さなものであっても、それこそが影響と言えるような気がする。

単なるスナップを造るわけにはいかないし、それを求められているとも思わない。
でも、僕自身が作品の色彩を決める際に、展示する空間だけでなく、都市という物自体にも影響を受けていたことが解るし、それはとても重要な事だと思う。
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by uchiumiinfo | 2007-09-24 23:59
2007年 09月 21日

標本箱

徳島県立博物館で世界の昆虫展を見る。
石田正明氏によって収集された数万の昆虫がズラーっと標本箱に並んでいる展覧会。
とても素晴らしい展覧会だった。
美しすぎて頭を持って行かれた感じ。
標本箱の中は頭の内部を見ている様でとても見え方として美しい。
大学の時に友人に見せてもらった標本箱は衝撃的だった。

古い地図なんかも、頭の中と言う感覚があり、美しいビジョンだ。
この感じは何なのだろう?

徳島県立美術館
美術の国徳島 1昭和の文展、帝展作家展
常設に結構良い作品が入っていた。
ボルタンスキーの作品のキャプションにボルタンスキーの没年が2025年と書いてあって笑えた。
神山町のALTエマに連れて行ってもらったのだが、作品や虫をスケッチしてとても時間がかかる。
外国の人が展覧会を一日楽しむってどういう事か少し解った気がする。

神山に作品を制作に来ているチャリスという池田町のALTが帰国するのでさよならパーティーが開かれた。
僕は来て間もなくて、チャリスとも2回くらいしか会っていないけれど、誰かと別れることは寂しいし、僕の住む場所はとても短いスパンで人が流動して行くのでその流れの一端を見て苦しかった。
チャリスは僕に自身の持つ油絵具を全部くれた。


僕は人から絵の具をもらうことが好きなのだけれど、それは、自分の使用する色と同時に、自分が使わない色や絶対買わない色を得ることが出来るからだ。
作者の頭の中を見ているようでとても面白い。
完成作品を見て、その要素である絵の具を見ると不思議な感覚になる。
美しい絵画に昇華させたいよ。
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by uchiumiinfo | 2007-09-21 23:59
2007年 09月 20日

好奇心

近所で草木染をしているのをすこしひやかす。
麻の素材で暖簾を造り、国文祭の時に商店街の軒先にかけるらしい。
染まった生地は美しく、複雑な種類の茶色で、それらは言葉で何色になるとは言い切れず、柏で染まった色、ぬるでで染まった色としか言えない。

染めの指導をされている前野さんは油絵具にも興味があるようで、とても熱心に技法等を聴いてくる。
神山の方々は好奇心が強く、寄井座にも日に少なくとも5人以上の方々が覘きに来る。
寄井座自体が古さと物語の多さでTV等にも流れたようで、それらを観に来るのと同時に、僕の絵について何かしらアクションを起こして行く。

入れ替わりに初対面のおじちゃんおばちゃんが、寄井座の物語をして、途中の絵を観て帰る。
多分、今回僕はこういうことをしに来たんだと思う。
面白い経験だ。
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by uchiumiinfo | 2007-09-20 23:59
2007年 09月 19日

作業の腑分け

照明がアトリエについた。
40w蛍光灯2本組が3灯。
空間の一部が断然明るい。
作業がし易い。

作業灯の赤いタングステンライトでは当然色彩が見えない。
イエローオーカーが混色した場所と、ホワイトが混色した場所の色の区別がつかなかった。
それでも、作業は進めないといけなかったので、チューブから出した色を覚えておいて、色はとり合えず関係ない部分に(関係ない事は無いんですけど。。)当たりをつける作業を暗くなってからは行っていた。

自分の作品に、「色彩をとりあえず考えないで作業する場所」があると考えたことが無かったのだが、今回その細分化をして、どんな事でも勉強になると思った。

あと、タングステン灯の下での作業はとても疲れる。
赤いからなのか、ストレスなのか、熱なのかは解らないのだが、目の疲労度がすごい。
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by uchiumiinfo | 2007-09-19 23:59