2006年 06月 29日
パネル加工。 今月初旬にラーメンを食べたのだが、その際店内にクレーマーがいた。 クレーマーとは商品にクレームをつける人なのだが、論調が「こんなに水みたいなラーメンに金は払えない」と言う物だった。 僕にとっては十分濃いラーメンだったのだが、それは置いておいて、(その個人にとって)「水みたいなラーメンだから」料金を払えないと言うのはちょっとおかしいと思って記憶の蒸し返し。 商品の値段はその商品の市場にて大体決められている。 だから大体おにぎりは120円とかランチは1000円とか共通認識としてある。 テレビで観る高級料理等は、値段がその共通認識された市場から逸脱している為に「普通1000円の物が1万円だから高いです。」と言わなくても視聴者に「高い!」という感覚を与えられる。 と言うことは値段という商品価値基準は個人を離れた所にあるという事だ。 本当にラーメンに醤油なり味噌なりが入っていなくてお湯ラーメンだったりしない限りは、例えある個人の感覚において水みたいと感じても正規料金の700円なり800円なりはかかるのだと思う。 もしこんなクレームをつける人が「無料になる」等の旨味を得るようであれば、クレームつけるが勝ちになるし、これを「面倒だから」と解決したら本当に水みたいなラーメンを出された時に、消費者から出された正しいクレームが上手に汲み取れない状況に落ちいってしまう。 この出来事で思い出したのは、ちょっと前の盗作事件で「ワダ氏の作品はこれ位の値段で取引きされているが、今後価値の下落が懸念されている」というニュースに対しコメンテーターが「でも、美をみて価値が決められている物なのに、同じ作品の値段が下がると言うのは専門家は審美についてもう少し考えるべき。」と言うような発言をしていた事だ。 もし、本当にコメンテーターの言う通り「美」自体が値段であれば、同じ作家の同じ大きさの作品が同じ値段で取引されるのはおかしいと言う事になる。 どんな作家も作品の質にはバラツキがあるし、作品を理解する方向性も明確な1本の物差しで測っている訳ではないので、明確な料金を算出する事は不可能だ。 だから市場の値と言うものが存在するのではないかしら? そこで、美術の、特に僕の触れる現代美術市場なのだが、やっぱりあまり良く解らないのが現状。 やはり、作品の質が伴わないと市場に出す事も適わないと願うのだが、作家の浸透力(価値を押し出す力、実績、評価)等が基準になって設定が決まるのかしら? でもこの基準は作家の生活費も含めたコストから考えるとかなり低く見積もられている。 美術作品は高いと思われているが、利益分配や制作費、作家の生活費と制作時間、また販売機会等を加味すると僕を含めてみんなコンビ二のバイトよりはるかに低い見返りで作品を制作していると思う。 「金じゃない」と言う意見もあると思うが、ご飯を食べないといけないという理由と、より制作をする為には制作時間と就労時間が同じになるに越した事はない。 また、今制作している事自体が「金じゃない」を体言していると思うけど。。 まあイイヤ。絵を描こう。 ただ、ゴッホやピカソと現代日本作家。近代日本作家と現代日本作家。現代の海外作家と日本作家の値段の違いは作品の質の違いでは無いよ。 僕は自分の作品に値段を付け出して間もないのでこっから投げっぱなし。 価値が成立する事について詳しい人は教えてください。
by uchiumiinfo
| 2006-06-29 23:50
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