お笑いのような「おもしろ」を基準に美術を語ったら面白くない。
現代文学だって現代音楽だってその「おもしろ」を基準にしたら面白くないでしょ。
おもしろさを見せようとしている美術も確かにあると思うけれど、それだけでないのは当たり前だ。
興味深いとか、考えるとか、ハッとするとか、うっとりするでも十分「おもしろい」という日本語で表現すると思うのだが、美術を認識する際に使用される「おもしろ」はなぜかお笑いや大道芸に見られる「おもしろ」と同じように扱われる。
「おもしろい美術」という言葉で対象とされるのは大抵このタイプの「おもしろ」だ。
当たり前だが、お笑いを見るように美術をみたら面白くない。
でも美術は大変面白い。
昔のパーキングエリアのような食事所っていつの間にかほとんど見かけない。
レトロな感覚で入ると大抵後悔する。