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色彩の下

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2010年 10月 31日

留動

人は同じものが同じままで留まる事に耐えられない。
幼児向け番組は数分置きに新しい動きや情報を次々と導入する事で子供の神経を飽きさせない。
ドタバタと動くお笑い番組をいつの間にか見続けてしまう事はよくある事だ。
TVはそのものが運動しているから、それを追ってしまう。
絵画を飽きずに観られるとしたら、それは鑑賞者自体が運動体だからだ。
鑑賞される作品に、鑑賞者の運動を促すという側面がある。
鑑賞者はもちろん生き物だから運動体である。
絵画はそれ自体は運動していないが(細かく言うと劣化とかしているんだろうけれどそれは無視)、対象が静物であるがゆえに鑑賞者自体の動きが際立つ。
そして、その内容によって、より鑑賞者の運動を促す。
留動_f0082794_07950.jpg

制作中に絵の具を身体につけてしまっていると、ゾッとする。
作品にいつの間にか着いていないかチェックする。
油絵の具は乾かないのでどんどんと身体の表面を感染してしまう。
厚手の衣服は、身につけた時の自分の輪郭が本来の皮膚から離れているので厄介だ。

by uchiumiinfo | 2010-10-31 23:59


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