2009年 10月 01日

自宅から美術館へ

現在和歌山県立美術館にて関西のアートコレクター田中恒子さんのコレクション展「自宅から美術館へ」が開催されている。
僕の作品も展示していただいているとの事(未見。行きたいけど。。)。
田中さんは現在までに1000点を超える作品を収集し、そのほとんどを同美術館に寄贈する。
なんと素晴らしい行為だろう。
その文化への献身する意識に敬意を表するし、感動もする。
作品は他者を得る事によって作品としての時間を得る事が出来る。
それは鑑賞者であり、購入者でもある。
田中さんは購入するという行為によって現実的に1000を超える作品に時間を与え、寄贈する事でさらに多くの時間を与えようとしている。
その作品達は与えられた時間を生きる事が出来る。
作品の持つ永遠性はあくまで可能性であって、実際はいくつものタイミングで時間を獲得し続けなければならない。
僕たちが目にする過去の名作は、脈々と続く善意により時間を獲得し続けて現在に至っている。
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そういう意味で、こんなにも多くの現代美術作品が未来を獲得した事はほとんど無いのではないだろうか?
日本の美術館の多くは長きに渡ってコレクションの為の費用を捻出できずにいる。
その現在まで長く続く「作品が作家から流動していない期間」、現代の美術作品のある部分は、コレクターが持つに事によって維持されていると言える。
その作品群をより確実に美術館等の機関によって保護されるのであれば、コレクターの方々も安心して作品を購入できるし、美術館も失われたといって良い時間の一部を再度獲得できるのではないかと思った。
もし、僕が何かの拍子に素晴らしい作品を手に入れ、自分が保管する事に限界を感じた場合、自分を超えた時間をその作品に与える事が出来るのであれば、それはとても安らかな気持ちになれるとおもう。
作品1点でも小品でも、ある程度集めて体系を造る事ができたら何と素晴らしい重厚さが生まれるだろうか?
田中さんの行為は明るい未来の指針でもある。
誰か何かエラい賞でもあげてください!
そんで作品寄贈者には優遇措置でも検討してっ!
他力本願で申し訳ないが1作家では何も出来ないんで。。

自宅から美術館へ
田中恒子コレクション展
2009年9月8日(火)~11月8日(日)
和歌山県立近代美術館
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by uchiumiinfo | 2009-10-01 23:59 | 展覧会・情報・News


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